膀胱炎

膀胱炎は、膀胱内に細菌感染がおきて生じる感染症です。
症状は、排尿時痛、頻尿、残尿感、血尿などです。主に女性がかかる病気で、理由は尿道が男性に比べて短いために細菌が入りやすいためです。また、女性は男性に比べどこでもトイレというわけにいかず、男性に比べ我慢しやすいことや、そのため、水分摂取を控えてしまうことも要因となっています。さらに性行為が行われる年齢層では行為による感染が多いのも特徴です。
膀胱炎と関連して、よく勘違いされることですが、一般的に膀胱炎だけでは発熱は起きません。膀胱炎の症状と発熱がある時は腰の痛い症状があるかどうか、判断してください。もしある場合は腎盂腎炎が疑われます。重症化することもあり、点滴の治療が必要になることもよくあります。
治療は抗生剤による治療で一般的に十分で、約1週間の内服でほとんどの場合治癒します。ただし、治療を開始して薬の効果がでるまでは、症状が続きますが、2～3日のうちには落ち着きます。治療中はいつもより水分をとっていただき、排尿をがまんしないようにしてください。可能であれば症状が改善後、尿検査をして血尿など問題ないか診察させてもらいます。

膀胱炎を繰り返す方を多く見かけますが、ひとつには生活習慣の問題があります。水分の摂取はどうか？排尿は我慢しないですむか？などがあります。仕事の関係でなかなか、思うようにいかない方もいらっしゃいますが、そういう場合は休憩時間に水分を多めにとったり、帰宅後に多めにとったりしてみてください。また、女性は冷え性の傾向があります。下腹部を締め付けすぎるのは悪影響をきたすことがあります。また、若い方には薄着すぎることもありますので注意してください。寒い時期はおへその下に小さなホッカイロをつけておくのも下腹部の冷えをとってあげる方法です（ただし、低温やけどには注意してください）。
生活習慣には十分注意しているのに再発を繰り返す方は、年齢にもよりますが、他の病気を合併していることもありますので、状況に合わせて検査をおすすめします。